フィリピン/留学/英語

【実録】超平凡家庭育ちの私が海外の大学に編入して卒業できたわけ

記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

母親になって子の将来を考えたときに必ず目にする”お受験”。幸か不幸か、地方在住のため私ぱぐはお受験とは全く無縁の田舎で平凡に育ってきました。なんとなく大学進学は考えていたので高校は普通科、しかし勉強はそこそこに部活三昧の日々。結果、大学へは現役合格できませんでした。

そんな私がどうやって海外の大学に通い、ストレートで卒業できたのか?ちなみに留学先はフィリピンだったのですが、なぜフィリピンなのか?突っ込みどころは満載です。

ぱぐ

自己紹介: 現在30代会社員、3児の母です。雇われの牛獣医やってます。今は3人目の育児休業中で、冷え冷えになった放置ブログを温め直し中。

この記事では、私が獣医師になろうと思ったきっかけやどういう経緯でフィリピン大学獣医学部に4年間通うことになったのか、その後の進路状況などを紹介します

高校生の私「獣医師かぁ~面白そうかも」

私が通っていた高校では1年生の終盤に文系か理系か、選択を迫られます。1年間の高校生活を経て「文系よりは理系科目を勉強してる方が楽しいな」と単純明快な理由で理系を選択。

文系理系を選ぶ段になると将来の進路についてちらほら話す機会が増え始め、自分の周りに獣医師志望の友人が意外と多いことに気づきました。その影響もあり、自分の中で明確な目標がなかったことも相まって「獣医師かぁ面白そうかも」と高1の終わりに漠然と「獣医師」が自分の将来の夢になりました。

ただし残念ながら一浪しても国公立の獣医学科は不合格。私立の獣医学科は金銭的に選択肢に挙がらず、滑り止めとして受けたのがとある私立大学の動物系の学科でした。

(旧)九州保健福祉大学 薬学部 動物生命薬科学科

(旧)九州保健福祉大学は宮崎県にある数少ない私立大学です。薬学部薬学科が同大学では最大規模ですが、私が入学した学科は薬学部内の別学科で、私が受けたときはまだ卒業生も出ていないほどの新設学科でした。

「よし、滑り止めはもうここで決定!」と浪人中に直感的に決めた理由は、学科紹介の説明文に「獣医師志望者は、当学科からフィリピン大学獣医学部に3年次編入可」という文言があったからです。2浪するか私立か・・・早く前に進みたかった私は私立を選択。

留学要件とその難易度

こうして、フィリピン大学獣医学部への編入に可能性を託して無名の私立大学に通い始めました。1学年が30人ほどの学科でしたが、入った当初はその半数近くが留学希望者でした。ちなみに当時の留学条件は
①2年間の成績を5段階評価の4以上取得 に加え、
②TOEFL成績は現地での事前授業を条件に40以上
留学条件としてはめッちゃくちゃ甘いんじゃないかなと思います。(ちなみにTOEFL61点が一般大学レベル)

半数近くいた留学希望者、最終的に留学したのはたった4人

決して難しい条件ではないと思うのですが、条件をクリアできなかったというよりは、モチベーションが続かなかった、あるいは短期研修で獣医学科のキャンパスを訪れた際に生活環境が合わないと感じた、そういった理由で断念した人が大多数のようでした。

同大学からフィリピン大学留学1期生として獣医学部へ編入学が決まり、その後も毎年複数名の学生が留学していました。ただ、現在”編入学”で留学した人は全員卒業済みです。

フィリピン大学獣医学部卒業後、書類審査

審査待ちの間、実習のために国内を転々としました。臨床希望ではあったものの、小動物か大動物か決め切れていませんでしたが、とりあえず大動物から攻めていくことに。北海道の別海(THMS)、長崎の壱岐(市管轄の診療所)、そして宮崎のNOSAIの3か所で実習しました。もっといろいろ巡りたかったな~と思いつつ、金銭的にも時間的にも余裕がなかったのが唯一惜しかった点ですね。

国家試験を受けられるかどうかは農水省の審査次第

日本国内の獣医大なら当然カリキュラムは把握されているので、無条件に国家試験を”卒業見込み”で受験することができます。

しかし海外獣医大卒業の場合、どういうカリキュラムで学んできたのか、日本の国家試験を受けて獣医師免許を与えても問題がないかどうか、政府は吟味する必要があります。

複数の必要書類をそろえた上で、書類申請するのに1点だけどうしてもクリアできない条件がありました。それは『海外獣医大卒の場合「卒業見込み」による審査は本来受け付けない』というもの。本当にただの偶然で、卒業日と書類の締め切り日が1日違いとかだったんです(フィリピン大学留学当初、卒業月は4月だったのが、何かの理由でずれて以降6月下旬に。そしてその書類の締め切りも6月下旬。でも審査は9月)。その数日の差で国家試験を受けられるのが1年延びてしまうなんて、なんだか口惜しい。

ということで、「ほんの1日差なんです。なんとかご考慮して頂けませんか」っていう内容の手紙をダメ元で添えて書類申請してみました。
これがなんと奇跡的に通ったんですね~。どういう経緯で審査が通ったのか、裏側は知りようもありませんが、ダメ元でもお願いしてみるもんだなって思いました。

しかし私が申請したときと担当官が現在変わっているようで「もう今後は例外認めない!」とかって言われたとか言われてないとか・・・。後輩談。審査は年に2回行っているようなので、卒業後の直近の審査を受ければ何の問題もないのですけどね。できれば卒業年度の国家試験を受けたいじゃないですか。ただでさえ留学で年数かかってるので。笑

書類審査の詳細は需要があれば別記事で作ります。

審査通過!国家試験対策は宮崎大学にて。

審査通過の通知がきたのは9月下旬くらいだったと思います。宮崎大学に研究生として半年間だけ入学し、国家試験対策授業や小グループでの対策に混ぜてもらって毎日勉強していました。半年間でも入学金はかかり、月間講習料?のような形でトータル数十万かかった覚えがあります。

1人で勉強していたら絶対合格していないなぁと思うので、数十万ですら安く感じます。

日本国内の国立・私立獣医大学に入る以外の方法で、獣医師になる選択肢があるのか?―結論、今はない。

通常の大学入試で獣医学科には受からなかったものの、運のいい巡り合わせで結果的に私は獣医師になることができました。

しかし残念ながら(旧)九州保健福祉大学からの編入に関して言えば、2024年1月より編入学の条件が厳しくなったとの連絡を受けました。TOEFLの61点以上が厳密なものとなり、かつ既卒者でなければ受付ないとの話でした。編入時の書類手続きも、フィリピン大学側で寛大に段取りしてくれていた部分もあったので、はっきり言えば「今後贔屓はしない」ということなのでしょう。

要項通りに編入手続きをとれば普通に入れてもらえると思うので、卒業大学の単位認定をどうするかのすり合わせが強いて挙げるとすれば唯一かつ大きな課題ではあります。

日本国内の獣医学科への学士編入も廃止傾向

国公立はほぼ全て廃止

宮崎大学のみ”欠員が出た場合のみ学士編入を実施”としているようですが、ここ数年欠員は出ておらず、実施実績はなし。

私立では、酪農学園大学、北里大学、日本獣医生命科学大学、麻布大学

2年次編入が以前は主流でしたが、北里大学を残すのみとなりました。学士編入といっても、他は全て1年次への入学となります。授業についていけない人が多かったことが原因にあるようです。

私ぱぐのフィリピン大学への編入学と入れ違いに(旧)九保大に入学・卒業して日本獣医生命科学大学に学士編入をした友人がいます。その友人は元々4年制大学を卒業して銀行員をやっていたものの、獣医の夢を忘れられず九保に来たみたいな、なんかドラマチックな経緯を持っていました。

フィリピン大学を検討してきてみたものの、色々と将来のことも踏まえて考えた結果、学士編入で日本の獣医学科に行くのが自分には合っていると思い、実際にストレートで獣医学科も卒業、地元の県職で立派にお勤めしています。

ABOUT ME
ぱぐ
30代会社員。現在3児の母。趣味は高配当株メンテ・探し、日本舞踊、油絵。リベ大のYoutube動画にハマってお金の勉強中。苦手なことは料理。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です