フィリピン/留学/英語

アスピンとフィリピンの犬事情

英語留学を検討する上で、留学先をどうするべきか悩みますよね。主にお金との相談になりますが、フィリピンは距離も近くて物価が安価なので英語の長期留学に向いています。
フィリピンに行くと必ずと言っていいほど野良犬に遭遇するのですが、フィリピンのそこら中を闊歩している雑種犬アスピンについて本記事では紹介します。

こんな方にオススメの記事です↓
  • ①コロナ禍が落ち着いたらフィリピンへの旅行/留学を検討している。
  • ②犬が好き!(野良犬でも関係なく触りがち)←要注意です⚠⚠

フィリピン生まれフィリピン育ちの雑種『アスピン』

フィリピンに渡ったばかりのころ、獣医の専門課程に入ると実習でよく犬を使うので自分たちで買おうという話が持ち上がりました(最初は同期とハウスシェアをしていました)そのときご近所の人に「アスピン2匹で1000ペソ、どう?」と紹介されて買ったうちの1匹が、私が日本に連れ帰ってきたリンちゃんです。生後2ヶ月くらいで購入し、両掌におさまるぐらいのコロコロした感じでめちゃくちゃ可愛かったです。当時のレートで言えば1000ペソは2000円ほどのお値段でした。

アスピン?アスカル?

フィリピンの雑種犬のことをアスピンやアスカルと呼ぶのだそうです。
雑種なのに品種名があるの・・・?と不思議に思っていました。”アスカル”の由来は「野良犬」を意味する”asong kalye”の混成語なんだとか。ますます品種名として正式なのか怪しいですよね笑 ただ、”アスカル”の方はあまり言葉の印象が良くないそうで、今ではasong pinoy(フィリピン犬)から因んでアスピンと呼ばれる方が多いようです。

ちなみにフィリピンで出会ったリンちゃんは大学4年間を共に過ごして、卒業後は友人宅に預かっていてもらい、2年越しに日本に連れてきました。もちろんその間忘れられないように何回かフィリピンには通ってました^^
貨物便がよっぽど心細かったのか、空港迎えに行って再会したときの興奮度合いがもう尋常じゃなかったですね。生きて再会できて心底ほっとしました。

大きめの耳とカギしっぽが特徴。人懐っこさは場合による。

子犬のときは特に顕著でしたが、耳は大きめで垂れたり直立したり。私はあまり気にしたことがなかったですが、主人曰くカギしっぽの犬はあんまり見たことがないそう。愛想は良かったりいまいちだったりばらつきありです。体格のせいか男の人には初対面だとわりと怖がりがち。逆に女性には自分から匂い嗅ぎに近寄って撫でてアピールすることも。子供は概ね苦手です。勢いよく迫って来られるからでしょうか。

知り合いには再会直後は愛想がいいものの、その後はわりとしれっとしてることが多いですね。

↑生後4~5ヶ月くらい?

フィリピンの犬事情

学生時代比較的よく見かけた犬種はシーズー、シベリアンハスキー、ラブラドールレトリバーあたりでしょうか。ちなみに日本は1位トイプードル、2位チワワ、3位小型の雑種犬、4位柴犬、5位ミニチュアダックスフンドと小型犬が根強い人気ですね^^(アニコム損保調べ)

フィリピンの犬の数は人口並み?

そんな記事を目にしましたが、さすがに嘘だろと思い調べたところ、人口の10%程度(600~800万頭)と推計できるとのこと。だいぶ古い文献(1951年)ではありましたが・・・^^;
大学周辺もでしたが、フィリピンは比較的どこでも野良犬が徘徊しています。昔は犬食文化があったものの、1998年には犬肉の取引が禁止されました。実情はどうなのか怪しいところですが・・・少なくとも、私がいた4年間でそういった場面に出くわすことはなかったですね。

もちろん、自治体ごとで取り組みは異なっていて、一匹も徘徊犬がいない地域もありました。自治体の場所は忘れましたが、見つかった野良犬は片っ端から抑留所に運ばれて、飼い主が見つからなければ一定期間ののち殺処分とのこと。ちなみに日本では、1950年に狂犬病予防法が制定され、わずか7年のうちに国内での狂犬病を撲滅するに至りました。

日本ではすでに撲滅したと言われている”狂犬病”も、フィリピンでは未だに大勢の人が犠牲になっています。厚生労働省のページで確認したところ、2017年においてフィリピンの狂犬病発生件数は592件にも及ぶとのこと。学生時代、大学では実習で犬を扱うこともあり、狂犬病のプレワクチンは必須事項でした。ワクチンを打たないとその学期の実習には参加させない、というぐらい徹底してましたね。

2020年までに狂犬病フリーを目指すも、残念ながら叶わず・・・。

私が学生だった頃、フィリピン政府は2020年までに狂犬病撲滅を目指してワクチン無料配布のボランティア活動を行っていました。私もよく参加していました。各自治体に赴いて、飼い犬(たまに飼い猫)に無料の狂犬病ワクチンをひたすらに打っていくというもの。ただ、現状をフィリピンの友人に聞いたところ、残念ながら目標は達成されていないようですね。
野良犬がうろついている限り、なかなか狂犬病フリーというのは難しいかな・・・というのが個人的な見解です。ちなみに、現在の狂犬病清浄国は日本をはじめとしてノルウェー、スウェーデン、アイスランド、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、グアム、ハワイ、フィジー諸島となっています。

忘れてはいけない、狂犬病の恐ろしさ

発症すればほぼ100%死亡

どの程度知られているか分かりませんが、狂犬病は適切な処置をしない限り、狂犬病ウイルスに罹患した動物から嚙まれ、発症してしまうとほぼ100%死亡します。激しく嚙まれなくとも、できたばかりの生傷をなめられたりしても可能性はあるでしょう。狂犬病ウイルスは罹患動物の唾液に含まれるからです。(ただし、唾液といっても、コロナウイルスのように飛沫感染・空気感染するものではありません)
「狂った犬」という病名からも連想できる通り、多くの罹患動物は気性が荒くなりますが、「麻痺期」と呼ばれる末期の状態になると激しさはなくなり、むしろ非常に大人しくなるそうです。大学6年生のとき、動物病院での実習の際に別のローテーションの班の友人がそのタイプに当たったようで、噛まれていないものの実習班全員がポストワクチンを打ったという話を聞きました。それほど、身近にいるものなのかとゾッとしたのを覚えています。

実は、犬だけではない。

意外に知られていませんが、狂犬病は犬だけが保有しているわけではありません。その起源はコウモリとされていますが、犬の他にもキツネ、アライグマ、スカンク等の食肉目だけでなく、可能性だけでいえば哺乳類全般罹患の可能性があります。ごくごく稀なケースではありますが、報告が全くないわけではありません。

可愛いからといって、海外でむやみに野良犬を含めた野生動物に近づくのはやめましょう^^

海外旅行に行った際の鉄則3条!

  1. むやみに野良犬や野生動物に近づかない。
  2. 万が一噛まれた際には早急に15分以上石鹸と流水で患部を洗う
  3. 現場で②の処置後、できるだけすぐ病院で狂犬病のポストワクチンを受ける(複数回接種します)。

狂犬病が発症すると本当に悲惨です。
水も飲めなくなって錯乱状態になり、発症から3週間ほど苦しんだ後に亡くなります。
潜伏期間は噛まれて数週間から数か月にもわたり、人によって幅があります。
忘れた頃に発症して、自分も辛い・家族も辛い、そんなことにならないよう、
くれぐれも海外では気をつけましょう^^

ABOUT ME
ぱぐ
30代会社員。現在2児の母。趣味は高配当株メンテ・探し、日本舞踊、油絵。リベ大のYoutube動画にハマってお金の勉強中。苦手なことは料理。